探偵相談 調査

探偵物語~第四話~「探偵の仕事にプライベートはない」

「他に聞きたいことは?」

と言われたので、気になる点をひとつ聞いてみた。それはなぜマンションの一室で行っているのかということ。これには列記とした意味があり、すぐに納得できたのだが、そこで始めて探偵の辛さを知ることになった・・・

探偵に依頼をするというのはあまり人に知られたくない、他人に頼む事が出来ないから探偵に頼む。そのような方が多く、大々的に看板を掲げていたら相談者の人も相談しづらい。そのようなことから一見普通のマンションの一室を利用して事務所に使っているらしい。これは探偵社のほとんどのところが採用しているらしい。たしかにその気持ちはわかる。探偵に依頼するということは内容がどうであれあまりおおっぴらに人には言えない。探偵に依頼したなんて話は俺の周りで聞いたことがない。もしかしたら依頼している人がいるのかもしれない。まず依頼したなんていわないだろう。

また、もう一つ理由があるとの事。

それは事業用の物件やオフィスビルとは違い水周りが完備されているとのこと。探偵の仕事は昼夜問わず、依頼者の要望に合わせた時間に動く。これといって就労時間というのが明確ではない。いきなり深夜に仕事が入る時もあるし、対象者が中々帰らなく、延長する場合も多々ある。このような事態が継続的に続く事があるため2週間くらい家に帰れないというのはしょっちゅうあるらしい。そのための風呂と仮眠室を用意するとなるとオフィスビルよりもマンションを借りたほうが良いとの事。
休みはほとんどない。調査がなくても、報告書を書かなければいけないなど調査以外にも探偵の仕事はいっぱいある。

探偵の仕事にプライベートはない。

休みないのか。でもやってみたい気持ちもあるので、お願いしますと言ったら即採用。来週から事務所に来いということになった・・・
これで探偵です。しかし本当に探偵が勤まるのだろうか?俺も他の人たちと同様にテレビの影響はある。けっして「名探偵コナン」のような七つ道具を使いながら事件解決!的なイメージはないが、アウトローなイメージは消えない・・・
そんなイメージで面接をしたのに第一声が「体力ある?」だもんな。先行が不安だった。

帰り際、簡単な尾行術を伝授される。ホワイトボードに書き記るされた図。どうやら対象者と調査員の「間」をどの程度開けるのか、どの程度縮めるのかなど状況に合わせて行動するらしいが、最終的に言われた事は「状況はその時になってみないとわからない。前例と照らし合わせても対象者が違えば結果が同じとは限らない。現場にいる人間が判断するしかない」と今まで話していた事を全て否定するような答えを言われてしまう。結局は現場。場数を踏んで頑張るしかない。
とりあえずは来週から探偵だ。まさかそのまま採用になるとは思っていなかったので驚きは隠せなかったが、少しうれしかった。「がんばります」いまはそれしか言えない。がんばりますとだけ言って探偵社を出て、帰路に帰る俺であった。


・・・つづく

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