探偵物語~第三話~「探偵のイメージ」
面談室に通され、待っているとすぐにスーツを着た男性が俺の前に現れた。挨拶をし、名刺を渡される。そこには役職が調査員と書かれた名刺。そのまま面接を行うことに。
男性は開口一番変な質問をしてきた。
「体力はあるのか?」
いきなり変な質問をされた。まさか肉体労働でもさせられるのか・・・
来た会社を間違えた、と思った。今すぐにでも帰りたい・・・
探偵社に来て肉体労働させられるなんてまっぴら御免だ。と思ったがどうやらそうではないらしい。話によると探偵の仕事は肉体労働に近いとのこと(現在経験済み)
探偵の仕事は基本外での仕事。ある程度推理という名の“予想”を立てて調査に挑むのだが、ほとんどは尾行・張り込みによる調査の仕事。時には30時間を超える調査もあるという。
ようは体力がなければ務まらない。探偵を夢見て入ってくる人・探偵になりたくて募集をみて応募してくる人の大半というよりほとんどがテレビや小説のイメージしかない。中にはスーツに帽子・グラサンをしてベスパに乗ってやってきたどうしようもない人間もいたらしい。たしかに探偵といえば「探偵物語」というイメージが強い。現在の若い人は「私立探偵 濱マイク」といったところだろうか・・・
どちらにしてもテレビドラマや映画のようなイメージで探偵に就労しようとするのだから理想と現実のギャップがありすぎて辞める人も多く、早くて半日、頑張っても2週間程度で辞めてしまうらしく、最初のうちはすぐに辞める可能性があるからあまり仕事内容などは話せないとのこと。
仕事の内容が話せないのは依頼者のためでもあるという。中途半端な人間に依頼内容を話してすぐ辞めてしまっては守秘義務もへったくりもない。確かにその部分は一理ある。その為に入社してすぐは尾行練習・調査の基本を学ぶ。しかし調査技術を上げるためには実践あるのみ。最低限バレないようにするための尾行練習はするがあとは場数を踏んでカラダで覚えて行くのみ。探偵学校などもあるが、実践では役に立つ情報はわからないとのこと。最低限バレないように尾行が出来るのならば、とりあえず先輩探偵の金魚の糞になって先輩に付いていきカラダで覚えて行くしかないらしい。
専門知識や特殊能力などがあれば申し分ないが、これといって使う事は少ないとのこと。それよりも場数をこなしている人間のほうが下手な知識がある人よりも調査に支障がでないらしい。唯一必要なものとすれば運転免許くらい。あとはやる気と根気と体力があれば、探偵になれるとのこと。
「他に聞きたいことは?」
と言われたので、気になる点をひとつ聞いてみた。それはなぜマンションの一室で行っているのかということ。
これには列記とした意味があり、すぐに納得できたのだが、そこで始めて探偵の辛さを知ることになった・・・
・・・続く
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